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RIBATICO
RBTXCO CONCEPT STORY
2008年から2012年までの8シーズン
RBTXCOの商品に付いていた下げ札には1ページづつ
[RIBATICO]という物語が挿入されていました。
RBTXCOの創作の原点ともなる物語をぜひご覧ください。
STORY
ヒガシテッペイ(RBTXCOデザイナー)
ILLUST
CICCI:ciccico.net
![]() 遠い遠い世界の裏側、そこにその王国はありました。 アッサムという小さな王国では大人も子どもも10人づつのグループに分かれ100の肯定を 一年おきに順番に変わりながら皆が真剣に「マニ」という怪物を作っていました。 アッサムの国民はマニの製造しかすることがありませんからマニのことにしか興味がありません。 毎日毎日マニを作り季節が巡り一年が過ぎると次の行程に移っていきます。ただ、マニの全部の作り方を知るものは一人しか居らずそれもまた国民には良い空想の種となったのです。 | ![]() 小さな王国アッサムにはリバティコという7歳になる少年と120歳を越えるザィアンという老人がいました。 ザィアンはアッサムで一番長生きでただ一人の長生きでした。全部の行程を知っているザィアンをリバティコは尊敬していましたし、いろいろな事に興味を持っているリバティコをザィアンは尊敬していました。二人は同じ行程で働いていましたからザィアンはいろいろなマニの行程の話をリバティコのしてやりました。 難しいのは「つの」の行程で角度やねじれ具合に技術がいる事。簡単なのは「ヘソ」の行程で、面白いのは「第三心臓」の行程。そして一番肝心なのは「組立」の行程だという事などを話してやりました。 |
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![]() リバティコの8歳になる年、二人は「ヘソ」の行程に回 されました。ザィアンの言った通り「ヘソ」の行程は簡単でいつもより時間がたくさん余るようになりました。二人はその時間には、お喋りや日向ぼっこをして過ごしました。そして時々、こっそりと他の行程を覗きに行ったりもしました。 その年のはじめて雪が降った夜に、ザィアンが突然言いました。「ワシは明日お迎えが来る事になった、その前に今まで言えなかった大切な事をお前さんに言っておきたい」ザィアンは小さな確信に満ちた声と目でリバティコに言いました。 「マニを、世界を、疑いなさい」 そう言った次の日からザィアンは仕事場に現れませんでした。 | ![]() ザィアンが来なくなった次の日「ヘソ」の行程には新しく外国から来たリテュスという少女がやって来ました。リバティコより少しだけ大きなリテュスはアッサムの人達とは違う肌と目と髪の色を持っていました。 リテュスは絵や物語を描き、歌や詩を唄いました。 彼女はこの国にくる前は、ゲジュツカという仕事をしていたそうです。ザィアンの死に落胆していたリバティコですがリテュスとはすぐに仲良くなりました。今までマニの事にしか興味の無かったリバティコもリテュスの異世界の話は理解不能ではあるものの すごく面白く、 不思議で魅惑に溢れた話しを飽きる事なく聞いたのでした。 |
![]() 二人は「ヘソ」行程の暇な時間を使ってとても仲良くなりました。沢山の話しをし、沢山の行程の覗き見をした頃、、、リテュスがある事を始めたのです。毎日色々なヘソを作り始めたのです。彼女はそれを「ソウサク」と呼びます。深いヘソ。赤いヘソ。黒いヘソ。曲がったヘソ。尖ったヘソ。そのヘソはとても独特で誰も見たことの無い物ばかりでした。 次の年に二人は一番肝心な「組立」の行程になりました。ここでもリテュスは、忙しい中、時間を創っては「ソウサク」のマニを創り始めたのです。 そして、その結果、王国が今まで作っていたマニとは全然違うモノが大量に生産されてしまったのでした。 | ![]() それは次第に大問題になりました。今までマニしか信じてこなかった人たちはカンカンに怒りました。リバティコも同じように嫌な気分になりました。が、心の中ではほんの少しだけリテュスの作ったマニが好きでした。でも、それが何故嫌いなのに好きなのかはこの時のリバティコには最後まで分かりませんでした。 そしてついに、リテュスはこの王国が始まって以来の罪人になってしまったのです。ある日の真夜中、リテュスは王様に喚ばれました。王様はリテュスに改心を求めましたがリテュスは聞きません。王様は今まで誰も裁いた事がなかったので、どうして良いのか分からず一番簡単な方法をとる事にしたのでした。 リテュスは死刑になったのです。 |
![]() リテュスの死刑の日、国中の人々が死刑を見に集まりました。死刑台に上がったリテュスはとても暗い顔で王様に最後にひとつだけお願い事をしました。 「どうぞ最後に一度だけ踊らせてください」 王様はリテュスの最後の願いを叶えてあげる事にしました。リテュスの踊りは圧倒的でした。物悲しい顔で歌とも言葉とも取れる音を奏で、全身を使って踊ります。足を大きく踏みならし、手を不思議な形に揺り動かします。まるで無重力かのように跳んでみせたりしました。 そしてリテュスは延々と三日三晩の間、踊り続けたのでした。 | ![]() リテュスが三日三晩踊り続け疲れ果てて死んだ後。国民はあっという間にリテュスのことを忘れてしまいました。元通りに戻ったかの様に見えたアッサムでは全ての人が「ソウサク」のマニを作る様になっていました。そして「ゲイジュツ」という言葉を話すとき人々はいつも何処かで聞いた 音楽を思い出すのでした。 リバティコは14の行程を終わらせた後、アッサムからいなくなりました。彼が今何処にいるのかは誰も知りません。ただ、きっと彼は今も世界を疑っていることでしょう。 あの時感じた嫌だけど好きな気持ちを求めながら。 |
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